コエンザイムQ10のすべて

コエンザイムQ10のサプリメントいろいろ

現在、日本ではコエンザイムQ10を主成分としたサプリメントや化粧品が多数発売されています。ここでは、コエンザイムQ10製品をより効果的に取り入れるためには人間が1日に必要なコエンザイムQ10は約100gといわれています。
食品のなかでもコエンザイムQ10が多く含まれているイワシでも1匹に5mg程度しか含まれていないため、1日に十分な量を食事から摂取するのは現実的とはいえません。そこでコエンザイムQ10を手軽に取れるように、今さまざまな種類のサプリメントが発売されています。

1.酸化型コエンザイムQ10と還元型コエンザイムQ10

コエンザイムQ10配合のサプリメントには「還元型コエンザイムQ10」と「酸化型コエンザイムQ10」の2種類あります。
人の体内で機能するコエンザイムQ10は95%が還元型です。
酸化型の状態で摂取しても小腸で吸収されて還元型に変換され、血液で体中に運ばれます。

より吸収効率の高いタイプを選ぶなら、体内での変換プロセスを省略できる「還元型コエンザイムQ10」です。
ただ、還元型は空気に触れるとすぐに酸化型に変換されてしまうため、サプリメントの製造方法は難しく、安定して取り扱える製品は限られています。
価格も還元型のほうが高めの設定になっているようですが、体内で還元型に変換する能力が低下しやすい高齢の方にはこちらのほうがおすすめといえるでしょう。

2.発酵型コエンザイムQ10

「酸化型コエンザイムQ10」の中に、特殊な発酵技術を用いて吸収率を高めた「発酵型コエンザイムQ10」というタイプがあります。
還元型と遜色ない吸収効率をもちながら、ベースが酸化型であるため比較的安価で買えるのがメリットです。

3.包接体コエンザイムQ10

コエンザイムQ10をオリゴ糖の一種であるシクロデキストリンという物質でカプセルのように包んだものを包接体といいます。
このカプセルの特徴は、外側は水に溶けやすく、内側は脂に溶けやすいというもの。
コエンザイムQ10の脂溶性という特徴を活かし、体内で吸収率を高めるために工夫されたサプリメントです。

包まれているコエンザイムQ10は酸化型ですので、高齢者の方や、より効き目を実感したい方には、やはり「還元型コエンザイムQ10」がおすすめといえるでしょう。

4.脂と一緒が効果的

コエンザイムQ10は脂溶性で水には溶けにくいため、食前に服用しても吸収率は上がりません。脂分を含んだ食事と一緒に飲むか、食後30分以内に服用するとよいでしょう。

コエンザイムQ10には即効性はありません。還元型であっても吸収スピードは遅いので、摂取のタイミングは最もコエンザイムQ10が不足している時間帯を狙うのが効率的です。前の摂取から5〜6時間あけ、1日2回がベストです。

5.副作用はあるか

コエンザイムQ10は人間の体内に存在し、体内で生み出される物質です。人工的に新しく造られた成分ではありませんので、コエンザイムQ10の副作用はほとんど心配ないといわれています。

ただし一度に多くのエンザイムQ10を摂取した場合、胃失調や食欲不振、下痢などの消化器系の不調、血圧の低下、アレルギー性皮膚炎を起こす可能性も指摘されています。サプリメントを服用する場合は、一度に摂取する量に注意してください。

もう一つ、降圧剤の効果を高め、血圧を過度に下げる可能性も指摘されています。
コエンザイムQ10は心臓病の薬として使われてきた歴史をもっています。健康維持等の補助的な使い方をする分には問題ありませんが、血糖値の改善薬や降圧剤といった処方薬の作用を強くする可能性もありますので、併用についてはお医者様と相談する必要があるでしょう。

出典:疲労回復にはコエンザイムQ10

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